青いぽすと

函館の美味しい蕎麦

2010-09-28 vol.453

函館の美味しい蕎麦屋は手打ち・十割とこだわりがスゴイ

そばを「手繰る」という粋な言葉があります。冷たいおそばにちょっとだけつゆをつけて、音を立ててそばすするのは、そば好きにとって至福のひと時。そばの香りが口の中に広がったら日本酒をひと口…なんていうのもいいですよね。粋なそばの食べ方にこだわる江戸っ子は死ぬ前に、「1度でいいからたっぷりつゆをつけてそばを食べたかった」と言ったとか、言わなかったとか…。

10月8日は「十」(そ)、「八」(ば)で「そばの日」です。食欲の秋は美味しいものがたくさん登場しますが、やはり日本人なら、美味しいおそばをじっくり楽しむ時間を持ちたいものです。今回は道南で人気のおそば屋さんにスポットを当ててみました。ぜひ、皆様にとってのお気に入りの1軒を見つけて下さい。

女性が1人でも入りやすい店

そば切り工房 しら川

女性が1人でも入りやすい店をコンセプトにした『そば切り工房 しら川』は昼はそばを、夜はアルコールと一品料理を味わった後、シメのそばを楽しむ人が多い。道内産北竜町のそば粉を100%使用した艶やかな手打ちそばは、そば粉10に対してつなぎ2の配分で作られているので、味わい深く香りも良い。そばを引き立てるわさびは、もちろん本わさびを使用。かれ節の本鰹と宗田鰹、昆布でダシをとったつゆとそばの相性も抜群です。
1番人気の「天セイロ」(1200円・2段重ね1700円)は、大きな天然エビと無農薬の野菜も魅力のひとつ。天つゆのほか、上質の塩でもお試しあれ。

営業時間は午前11時半~午後2時半、午後5時~午後8時(LO/午後7時50分)。毎週水曜日定休。駐車場有。

●湯川3-11-21
Tel:57-7741

長年愛されてきた評判の味

大阪屋

「ウチの自慢はやっぱりもりそば。そば本来の味を楽しんでほしいですね」と話すのは、昭和48年創業の『大阪屋』の2代目店主。東京で修業を積み、伝統の味を受け継いでいる。
自慢はコシが強い手打ち麺と、創業当時から継ぎ足されているかえしがまろやかさを生むつゆ。それらが織り成すこの店の味は創業以来のファンはもとより、8年前に新店舗を構えてからはますます評判が広がり、昼休みのサラリーマンから休日の家族連れまで老若男女問わず親しまれている。
自慢の「もりそば」(=写真、600円)をはじめ、「海老天ざる」(1200円)や、「海老天そば」(900円)が人気。長年愛されてきた味わいをぜひ1度、ご賞味あれ。

営業時間は午前11時〜午後8時。毎週木曜日定休。駐車場有。

●桔梗町418-487
Tel:47-3800

8割そばと風味豊かなつゆが好評

そば処 大豊

のどごしの良い8割そばと、ムロ節、サバ節、ホッキ節を贅沢に使った風味豊かなつゆが評判の『そば処 大豊』。この春からメニューに加わった「海老天ざる」(=写真、750円)が人気を集めている。「好評のざるそばを味わう時に、ちょっと天ぷらも食べたい」という人の声に応えた格安メニュー。また、温かいそばが好きという人には「海老天そば」(750円)もオススメだ。
そのほか、評判のそばがセットされる各種のセットメニューの豊富さもこの店の人気の秘密で、「豚ロースの生姜焼セット」(850円)など、どれも味とボリュームいうことなし。700円以上のメニューはコーヒー付というサービスもうれしい。

営業時間は午前11時〜午後8時(午後3時〜午後5時は休憩)。毎週金曜日定休。駐車場有。

●本通4-28-9
Tel:53-4040

自家製粉の手打ちそば

手打ちそば 起進堂

そば等を出す食堂から“より美味しいそばを提供したい”と、平成11年に手打ちそば『起進堂』としてオープン。全国をまわり仕入れルートを確保した食材は、どれも一級品。自家製粉の手打ちそばは、摩周産のそばを石臼で挽くことにより、そば本来の味や香り、食感をあますことなく味わえる「挽きぐるみ」と、中心部の更科粉を使用した喉ごしの良い「更科そば」の2種類。つゆも厳選した天然素材のみを使用。静岡の生産者から直送された本わさびも格別。ランチ(午後2時まで)のオススメは「2色天もり」(1250円)。シンプルに両方の味を楽しめる「2色もり」(997円)も見逃せない。

営業時間は午前11時半〜午後3時、午後5時〜午後8時(LO/各閉店15分前)。
毎週水曜日定休。駐車場有。

●深堀町30-29
Tel:52-2767

風味豊かな十割手打ち蕎麦

羯諦(ぎゃあてい)

大野新道沿いに2年前にオープンし、のぼりや大きな看板がないにも関わらず口コミなどで評判となっているのが『羯諦』。北海道産の蕎麦粉と地元のわき水を使用した蕎麦は手打ちの十割蕎麦。今年は北斗市内で蕎麦栽培にもチャレンジしたそうで、10月中旬頃には自家製蕎麦も出す予定とか。蕎麦打ちから接客まで店主が1人で切り盛りしており、提供できるのは1日20食まで。遠方から利用する人は電話で取り置きしてもらうのが無難です。メニューは蕎麦のみ。「大盛りそば」(=写真、950円)。挽きぐるみならではの力強い味わいが特徴的です。

営業時間は午前11時〜午後3時(もしくは、なくなり次第終了)。毎週月曜日定休。駐車場有。

●北斗市東前63-9
Tel:85-6067

厚沢部産新蕎麦が間もなく登場!

桔梗庵

『桔梗庵』の蕎麦は、道南など北海道産にこだわった手打ちの二八蕎麦。毎年秋には厚沢部町の農家と共同栽培した新蕎麦を提供しており、今年も10月初旬から登場予定。「じょっぱり天そば」(=写真、900円)は、つけ麺からヒントを得たアレンジ蕎麦。かぼちゃやナス、豚肉などが入った具材たっぷりのつゆに、ふんわりサクサクのかき揚げを加えながらいただく食べ応え満点の1品です。蕎麦の風味をシンプルに楽しむなら、温かいもり蕎麦「厚もり」(600円)や、冷水できりっと締めた冷たい蕎麦を熱々のつゆでいただく「味かけ」(600円)がオススメ!

営業時間は午前11時30分〜午後2時、午後5時〜午後8時。毎週月曜日定休。駐車場有。

●桔梗4-3-22
Tel:47-1063

秋を満喫する蕎麦

むつみ

秋の彩りを器に盛り込んだ市内本通『むつみ』の創作蕎麦「秋の山」(1000円)で秋の味覚を味わいませんか。マイタケ、シメジ、シイタケ、ナメコ、もみじ麩、ごぼう、人参、栗、銀杏、三葉など色も味わいも豊かな秋の味がそろいます。キノコから出る旨味とつゆの味が相まって、豊かなコクが際立つ「秋の山」をどうぞ。手打ちの場合は1300円。手打ち蕎麦は茨城産石臼挽きそば粉を使用、蕎麦の美味しさが生きています。ほかに「駿河湾産生桜海老かき揚げ蕎麦」(1100円)や、「富山産しろ海老天ぷら蕎麦」(1000円)などの人気メニューもあります。

営業時間は午前11時〜午後4時、午後5時〜午後7時。(LO/午後6時30分)。毎週水曜日定休。

●本通1-4-19
Tel:51-6768

秋のおすすめ、「舞いたけ天ざる」

蕎麦蔵

蔵を改造した店がレトロでモダンな雰囲気の『蕎麦蔵』。素敵な店構えに魅せられますが、さらにすごいのは蕎麦の味。材料厳選、作り方にもこだわった1級品の味が堪能できます。ここの秋のおすすめは「舞いたけ天ざる」(1370円)。蕎麦の原料は福島県会津産のそば粉のみを使用。そば打ちは毎朝開店前に行います。天ぷらの舞いたけは、味の良い北海道愛別町産。ひとつひとつ丁寧に作っている味は、そば、つゆ、舞たけのどれをとっても本物。このほかメニューは定番の蕎麦、季節のそばなど約10種。月替わりの料理各320円もおすすめです。蕎麦は1日30食限定。なくなり次第終了になるので電話で確認の上、来店下さい。

営業時間は午前11時30分から売り切れまで。毎週水・木曜日定休。

●弥生町23-5
Tel:22-8505

「かき揚げ入り山菜ナメコおろしそば」いかが…

ふでむら五稜郭店

五稜郭公園入り口にある『ふでむら五稜郭店』の秋のおすすめは、「かき揚げ入り山菜ナメコおろしそば」(980円)。秋の風味、まいたけやなめこをふんだんに使い、麺が見えないくらいの具だくさんのそば。ボリュームがあるけれど、きのこが中心でゆず風味の大根おろしをかけていただくというヘルシーな1品。そのほか、麺と丼もののセットや工夫を凝らした具がたっぷりのそばなどメニューは豊富で、選ぶのが楽しい。いまなら「青いぽすと見た」で秋の彩りご飯をサービスしています(10月31日迄)。午後5時以降は居酒屋メニューも加わり、1品料理も含めて80種類以上。3500円〜6000円の宴会コースも好評です。

営業時間は午前11時〜午後10時。無休。

●五稜郭町36-1
Tel:32-5014

新しい蕎麦の味

蕎麦彩彩 久留葉

蕎麦の新作が常に話題になる市内元町の『蕎麦彩彩 久留葉』の新作は、「セサミダハード」(1100円)。冷たいおそばに野菜の炒めたものがのり、その上に一面のごまがのっています。たれを回しかけていただきます。ゴマと野菜と蕎麦が醸し出す調和のとれた味は初めてのもの。ゴマの山と名付けられた蕎麦の逸品です。イベリコ豚の旨味とそばの味がマッチした「イベリコ豚のそば」(温・冷、各1400円)好評です。椅子席とお座敷があり、しっとり落ちついた雰囲気で味わう蕎麦は格別です。

営業時間は午前11時30分~午後2時30分(LO/午後2時15分)、午後5時~午後8時(LO/午後7時45分)。土・日曜日、祝日は昼は午後3時まで(LO/午後2時45分)。売り切れ次第終了。不定休。

●元町30-7
Tel:27-8120