ぐるっと道南、初夏の行楽ガイド
2021-06-25 vol.711
道南で初夏にオススメの観光・行楽スポット13
道南地区にある数々の行楽地から初夏に特にオススメのスポット・観光地を、松前町・福島方面、厚沢部町・江差町方面、南かやべ・鹿部町方面からご紹介。季節の変わり目で空が青くなる時期は散策にもってこいです。
松前町・福島町方面
美しい最北の城下町と道南の秘境の青き絶景
日本最北の城下町として栄えた松前町は数々の史跡が残されていて、観光名所としても有名。大千軒岳麓に金山が発見されてゴールドラッシュで賑わった福島町は青函トンネルの町として知られ、本道の秘境「青の洞窟」など岩部海岸の断崖絶壁も注目される。木古内町では廃止鉄道の線路を使ったトロッコ体験施設が人気を集めている。
水路に浮かぶ紫陽花…松前藩屋敷で7月24日に開館30周年イベント
松前藩屋敷
江戸時代にタイムスリップ! 松前藩の栄華を再現した『松前藩屋敷』では7月22日~8月1日の期間中、施設内の水路に紫陽花を浮かべる「浮き紫陽花」が行われます。また、7月24日9:00~21:00には「松前藩屋敷開館30周年イベント」が開催され、松前神楽などの郷土芸能披露や浮き紫陽花ライトアップ、ホタル鑑賞、ハンバーガーボーイズのステージなどが行われます。
■松前町字西館68
■Tel:0139-43-2439
■9:00~17:00(4月上旬~11月上旬)
■大人360円、小人240円
イチオシは「松前海苔だんだん」
レストラン矢野
松前町にある『レストラン矢野』は、日帰り入浴も楽しめる昭和26年創業の「温泉旅館矢野」に併設された食事処。地元産の食材を中心に使ったメニューなどを提供。町特産の手摘み天然岩海苔を使ったイチオシの「松前海苔だんだん」(=写真、1380円)は、店内で味わえるほか、持ち帰りも可。メニューはほかに本まぐろを使った漬け丼や、あわび飯、自家製松前漬けを使ったパスタ、創業当時から変わらぬ味わいのハンバーグなどバラエティ豊か。
■松前町福山123
■Tel:0139-42-2525
■11:00~LO20:30
■夏期無休
奇岩、断崖、青の洞窟…太古の昔から人が踏み入れなかった秘境ツアー
福島町に位置する「青の洞窟」をはじめ、奇岩や断崖が続く絶景を周遊する「岩部クルーズ」は、海の底が覗ける「グラスボート」で福島町・岩部漁港から出発する人気のツアー。
また、知内漁港(小谷石地区)から出発して青の洞窟や断崖絶壁を小型船で周遊する「矢越クルーズ」も行われています。
岩部クルーズ
■福島町字岩部65-1
■Tel:0139-46-7822
■8:30~17:00(4月下旬~10月上旬)
■基本コース・大人3000円、小人1500円(完全予約制・前日迄要予約)
矢越クルーズ
■知内町小谷石99-8
■Tel:01392-6-7854
■4月26日~10月11日
■大人5000円、小人2500円、幼児無料(完全予約制)
トロッコ体験いかが!
道南トロッコ鉄道
木古内町にある保線用軌道自転車運転体験施設「道南トロッコ鉄道」を楽しみましょう。2014年5月に廃止されたJR江差線のうち北海道新幹線高架付近から鶴岡東出牧場付近まで約2.9kmの線路でトロッコ(軌道自転車)の乗車体験をする施設です。
■木古内町鶴岡73
■Tel:070-2422-1006
■10:05~15:40(4月24日~・冬期休業)
■大人700円、小人400円
厚沢部町・江差町方面
ニシン漁と北前船の栄華を色濃く残す風情ある街並
「江差の五月は江戸にもない」と賞賛された江戸時代から明治時代にかけての江差町は、ニシン漁と北前船の海上交易で栄えた町。当時の栄華と風情を伝える貴重な建造物や江差追分、姥神大神宮渡御祭など数多くの文化遺産などが残る街並みは「いにしえ街道」として整備され、その美しく歴史の息吹を感じる雰囲気が、観光客などから人気を集めている。
厚沢部町はメークインが本道で初めて栽培された場所。町内には中国料理レストラン併設の「うずら温泉」があり、癒しを求めて来訪する人も多い。
自然と伝説の「かもめ島」巡り
ニシン漁と北前船交易の舞台だった「かもめ島」。江差町の歴史はかもめ島なくして語れないといっても過言ではありません。江差町散策はぜひ、かもめ島巡りからどうぞ!
瓶子(へいし)岩
500年前の伝説。1人の姥が翁から瓶を渡され、それを海に投げたところ、江差町にニシンが集まり、江差でニシン漁が盛んになった。その時の瓶が岩に化したとされているもの。毎年7月第1土曜・日曜日に開催されている「かもめ島まつり」では、瓶子岩しめ縄飾りのかけ替えが行われる。
開陽丸記念館
1868年に江差沖で沈没した徳川幕府の軍艦・開陽丸を復元。
■江差町字蛯神町1-10
■Tel:0139-52-5522
■9:00~最終入場16:30
■4月~10月は無休、11月~3月は月曜日・祝日の翌日休
■大人500円、小・中・高校生250円
幸せになる道
かもめ島から眺める日本海はとても美しい。遠く日本海を望むかもめ島の上には「幸せになる鐘」が設置されている。この鐘の説明文には、「日本海に向けて鐘を鳴らすと貴方にもきっと幸せが訪れます」と書かれている。
五勝手屋本舗
『五勝手屋本舗』は、江差町の歴史や繁栄とともに歩み、昔から変わらぬ秘伝の羊かんの味を守り続ける北の銘菓。看板商品の「丸缶羊かん」は1本324円。この丸缶羊かんの上端の部分の砂糖の食感が何ともいえないというニーズに応えて上端の部分だけを商品化した「通好み」(378円)は隠れた人気商品。また、ドライいちじくの中に羊かんを詰めた「回(かん)」(432円)も話題になっている逸品。「オートメーション化など時代の変化で製法は変わっていますが、伝統の味を守り続けるのは作り手の目です」と話す6代目社長の言葉に五勝手屋本舗の歴史の重みを痛感した。
■江差町字本町38
■Tel:0139-52-0022
■8:00~18:30(日曜のみ18:00迄)
■元旦休
厚沢部町・温泉と中国料理
うずら温泉
厚沢部町には、温泉入浴と中国・広東料理が楽しめる施設「うずら温泉」があり、地元の人はもとより道内各地からの利用者も多くいる。厚沢部町、江差町方面に出かけた際にはぜひ立ち寄ってみてほしい施設。
■厚沢部町鶉町853
■Tel:0139-65-6366
■宿泊(料金はお問い合わせください)15:00~10:00
■日帰り入浴(大人400円、子供200円)11:00~14:30、15:30~21:00
■中国レストラン彩風塘11:30~14:00、17:00~LO20:00
南かやべ・鹿部町方面
自然が育んだ縄文の里と北海道遺産のある海の町
太古の時代に縄文文化が栄えた南かやべ地区には、国指定史跡大船遺跡や国内最大級の国宝「土偶」(中空土偶)の展示で知られる「函館市縄文文化交流センター」があり、縄文文化の発信場所として注目されている。
鹿部町は、大正時代に偶然発見されて以来100年近い歳月を経ても変わりなく噴き上げている「しかべ間歇泉」と、間歇泉のお湯を利用した足湯で知られる「道の駅 しかべ間歇泉公園」が有名で人気を集めている。また、名産の「鹿部たらこ」や「白口浜真昆布」といった海の幸も親しまれている。
縄文人の自然観と精神世界を体感
2007年国宝指定の「土偶」など、縄文文化や縄文時代の暮らしを知ることができる資料が充実した「函館市縄文文化交流センター」は、「道の駅 縄文ロマン南かやべ」と一体になっています。同センター隣接の「垣ノ島遺跡」は定住開始期後半の集落遺跡で、集落の様子や精神文化の変遷を示す重要な遺跡。国指定史跡の「大船遺跡」では竪穴住居などを見学できます。
函館市縄文文化交流センター
■函館市臼尻町551-1
■Tel:0138-25-2030
■9:00~17:00(4月~10月)、9:00~16:30(11月~3月)
■月曜日休館(休日の場合は最も近い平日)
■大人300円、学生・生徒・児童150円
垣ノ島遺跡
■函館市臼尻町551-1・函館市縄文文化交流センターに隣接(6月10日現在、オープン日は未定)
大船遺跡
■函館市大船町575-1
■Tel:0138-25-2030(函館市縄文文化交流センター)
■管理棟は12月~3月閉鎖
しかべ間歇泉公園名物グルメ「蒸し釜セット」
温泉の蒸気を利用した蒸し釜があり、用意されたお好みの食材を蒸して味わうことができます。食材は「たまご」(5個400円)、「噴火湾牡蠣」(5個1920円)、「豚肉セット(野菜と肉のセット1人前)」(820円)、「温泉饅頭こしあん」(1個120円)。
高さ15m超、100年近い歳月を超えて噴き上げる間歇泉と心地良い足湯
大正13年、温泉試掘中に偶然発見された間歇泉。現在も15m以上の高さで噴き上げるその光景は圧巻! 間歇泉のある「道の駅 しかべ間歇泉公園」ではゆっくりとしかべ温泉の足湯に浸かりながら、迫力ある間歇泉の噴き上がりを見ることができます。
道の駅 しかべ間歇泉公園
■鹿部町鹿部18-1
■Tel:01372-7-5655
■3月20日~11月30日/月~木曜日9:00~17:00、金~日曜日・祝日8:30~18:00、無休
■12月1日~3月19日/月・火・木曜日10:00~15:00、金~日曜日・祝日9:00~18:00、水曜日定休
■大人300円、子供200円、幼児無料