フランス年で気分はパリジェンヌ
「日本におけるフランス年」がはじまりました。
最近のワインブームをはじめ、ファッション界でのブランドブーム、そして今年6月からはじまるサッカーのフランスワールドカップに日本代表が出場することもあって、今年は「フランス年」にふさわしく、日本人の多くがフランスに注目しているようです。
ファッション、料理、ワイン、語学…。函館でフランスを楽しむにはどんな店が、どんな場所があるの?今回はズバリ、フランス年にちなんだ特集です。
フランス気分で行こうよ!!
ファッション
パリジェンヌも夢じゃない。パリ・コレなどで知られる世界の超一流ブランドの直輸入店が松風町のラックスビル1Fに5月8日、オープンしました。
一流ブランド直輸入店「セレクトショップ・ミック」は、一流ブランドとして知られるジャックファット、ジャン・フランコ・フェレ、クリスチャン・ラクロア、ケンゾー、グッチのドレスやスーツ、カジュアル、バッグ、アクセサリーが通常価格の50%~80%OFFで手に入る直輸入店。セレクトショップ、とは、アメリカでいう“アウトレットの店”的意味合いがあり、北海道ではなかなか入手することができない憧れのブランドを格安で輸入する事ができるのがこの店の大きな特徴。お客様の要望などにより、多種のブランドを輸入し販売する展開も行なっています。
ドレスやスーツでは、シャネルと共に世界のプルジョワ的ブランドとして有名なフランスの「ジャックファット」が注目され、アクセサリーなどの小物類では、世界のトップモデルも御用達の「グッチ」の名品がズラリ。また、「ケンゾー」のカジュアルにはメンズ物も取り扱っており、老若男女問わず、フレンチで身を包みたいお酒落な方にはウレシイ一軒が遂に本道に上陸したわけです。
さらにこの店では、パリっ子愛用の化粧品の紹介や、パリジェンヌの最新メイク術、トータルコーデイネイト術のアドバイスも、知識豊富なスタッフがアドバイスしてくれます。
フランス気分はまず自分の身の回りから…、さあ、貴女もパリジェンヌを目指しましょう。
●松風町4-5
Tel:22-8310
ワイン
世界1、2の生産量と消費量を誇るフランスはワイン王国だ。
フランスワインは一般的に、繊細な味と香りで有名なボルドーをはじめ、コクと香りが優れたブルゴーニュ、酸味がしっかりしたアルザス、口当りの良さで知られるシャンパーニュなどがあり、産地もブドウの品種によってさまざまなタイプがある。“ボルドーを知らずしてワインを語るなかれ”とまで言われるボルドーワインの生産量の80%は、最近流行の赤ワインである。ぜひ一度、ご賞味すべし!
グルメ
グルメの国として知られるフランス家庭料理の店「ラ・メゾン・ドゥ・カンパーニュ」は、代々受け継がれてきた家庭料理が味の基本。豊かな農業国であり、魚や肉などの豊富な食材にワインとチーズ。食事を楽しむ要素がそろっています。
「ラ・メゾン・ドゥ・カンパーニュ」はそんなフランスの家庭料理を地元の素材を使って作っています。近郊でとれた新鮮な野菜や果物。魚や肉など、素材を生かしたシンプルな料理がここの特徴。山歩きが趣味というシェフの村井さんは春は山菜、夏は岩魚を釣り、秋には茸を求めて山を歩くそうです。そうして集めた食材をお客さまに味わってもらうのが楽しみと。
オススメの一品は「子牛と茸のワイン煮込み」と「さわらの網焼きプロバンス風」
Tel:54-9030
フランスの香りを届ける「ペシェ・ミニョン」
お菓子は文化です。お菓子の中に1つ1つの素材の味が生きているのがフランスの味。デザートは料理の締めくくりとしてお腹を満たし、心を満さすためのもの。料理に負けない濃厚な味わいが求められます。
「ペシェ・ミニョン」では内外の素材を吟味し季節感あふれるお菓子を作っています。ここで紹介するのは、「ペイザンヌ・シブスト」というフランスの伝統的なお菓子。パイ皮の中にバターでソテーした林檎を詰め、クリームを流して焼き、ホイップしたクリームを重ね、表面を焼きあげた手間のかかるもの。1切れ口に含むとバターの味が漂い、林檎の風味とクリームの芳酵な味が口の中に広がりフランスを感じます。
Tel:31-4301
フランス語
語学学校の大学書林国際語学アカデミーの調査によると、日本人が今、学びたい外国語の第4位にフランス語がランクされている。例年人気が安定している英語やスペイン語に負けず、最近の人気は急上昇しているそうで、やはり昨今のワインブームやサッカーW杯が大きく影響している。
フランス語教室
毎週水曜日AM10:00〜正午
宮前町カトリック教会裏働く人の家
月謝3,000円
連絡先日仏協会
Tel:67-1431 目黒
Tel:56-3042 佐々木
ポプラ会(在仏北海道人会)
日仏両語の機関紙「ポプラ会だより」を年3〜4回
発行年会費3,000円
事務局
Tel:23-2504 竹花
フランス人の酒落っ気大学時代にフランスの国際文化交流を経験した本紙記者・曽我直人より
大学2年生の夏はどっぷりフランスの太陽を浴びた。筆者の所属する民族芸能グループが、フランスの国際文化交流協会に招待され、日本の踊りや太鼓を演奏しながら各地の都市や村々を巡った。約40日間、フランスの空気を吸い、部分的ではあるが彼らの精神文化に触れることができた。
出発前に想像していた以上に、彼らからは、街を美しく演出しようとする気心と心の余裕が感じとれた。通りを歩いていると窓に腰かけて読書にふける若者の姿をよく見かける。そしてその脇には大抵色とりどりの草花が路上を飾るために生けられてある。その光景は通りを歩く我々の心をもなごませる。
また、ある東部の田舎街を散歩していたときのことである。河川敷の空地で草サッカーが行なわれていた。恐らく自然発生的に始まったのであろう。男の子から女の子までさらには何人かの大人も混じって熱心に興じている。筆者も早速その中に加えてもらった。しばらくして我がチームが相手陣内に攻め入った。ゴール前にタイミング良くセンタリングが上がり、自分でも驚くほどの完璧なヘディングシュートを決めることができた。その瞬間である。数人のガキ共が駆け寄り、さっと手の平を差し出してくる。その手をポンポンと打ち、筆者自身もしだいにいい気分になり気持が高揚していく。それ以外の者も、親指を立てたり、笑顔を投げかけて、今のプレイをさらりと祝福してくれる。
驚いたことに大人達は全く手加減せずにプレイしていた。身長180cm位の大男が小さな女の子を蹴散らしながらドリブル突破をはかる。ファール気味のプレイで誰かが転ぶと近くにいる者がさっと手を差しのべて立ち上がらせる…。
たかが草サッカーではあるが、実に紳士的かつ気の抜けない密度の濃い試合がそこには展開されていた。何よりも彼らはゲームを盛り上げる術を豊富に心得ていると感心させられた。総じて言うならば、彼らフランス人の多くは我々よりずっと酒落っ気のある楽しげな日々を送っており、滞在中、その点において何度もうらやましさを感じさせられていた。