函館のボリューム満点グルメ
2015-03-17 vol.560
老舗なのに学生にも人気!どこか懐かしい函館の人気飲食店10
制服のない高校に僕が入学したのは昭和56年。お気に入りの私服で過ごす高校生活の中、休日にはよく友達同士で大門に行って洋服を買った。その当時はDCブランドの黎明期。洋服は高価で、1日いっぱい店を回って買ったのはトレーナー1枚という日も普通だった。そんな僕達が買い物帰りによく立ち寄ったのが、焼きそば専門店『まるきん』。格安の「並盛」は高校生の強い味方だった。そして、隣の席のおじさんに運ばれてきた「肉大」を横目に僕は誓った。「いつか、あれを食べてやる」。忘れられない青春の味がきっと誰にもあるはず…。今回は函館市内で長年営業をしている飲食店にスポットを当ててみた。そこには函館っ子にとって忘れられない〝青春の味〟が、きっとあるのではないだろうか?
創業当時から注目の「ナポリターナ」
珈琲専科 巴山
創業42年の『珈琲専科 巴山』は、15坪ほどの店舗で開業して以来、今も変わらぬ人気の店。この店で創業当時から提供しているパスタ、「ナポリターナ」(=写真上、885円)は、当時としては珍しくケチャップではなく自家製トマトソースで仕上げた味が斬新で人気を集めました。当時から変わらぬ美味しさの逸品をぜひ、ご賞味ください。午前10時〜午後2時には、1000円以内で楽しめる「本日のランチ」(全3種類、日曜日と祝日を除く)が好評。今年からランチタイム後のアイドルタイムに、和・洋それぞれ3種類のスイーツとお茶(和)またはコーヒー(洋)が楽しめるスイーツセットをはじめました。和・洋ともに756円。
営業時間は午前10時〜深夜0時。無休。駐車場有。
●富岡町2-36-19
Tel:41-6221
〝カリベビ〟のシスコライス
カリフォルニア・ベイビー
ベイエリアにある『カリフォルニア・ベイビー』は1976年に創業。〝カリベビ〟の愛称で親しまれています。同店のオーナーさんは大学生の頃、ヨット部に入っており、その頃、ヨットでアメリカに行った時に食べたチリビーンズを真似て作ったのがきっかけというのが「シスコライス」(=写真上、770円)。バターライスの上に大きなソーセージがのり、さらにたっぷりとミートソースがかかっているボリューム満点なこちらは今も昔も人気のメニュー。学生の頃に通っていた人が大人になって、家族連れで訪れることも多いのだそう。友人や家族を誘って、昔と変わらない店内で思い出話に花を咲かせてみてはいかがでしょうか。
営業時間は、午前11時~午後10時。毎週木曜日定休。駐車場無。
●末広町23-15
Tel:22-0643
不動の人気を誇るハンバーグ
パーラー フタバヤ
函館市民に愛され続けて50年以上の老舗洋食店『パーラー フタバヤ』といえば、創業当時から人気ナンバーワンの「ハンバーグ」(スープ付、864円)ははずせないところ。甘めのソースがたっぷりかかった手ごねハンバーグを味わうと懐かしい記憶が甦るという人も少なくないはず…。ちなみに現調理長は、変わらぬ味を作り続けて40年以上。伝統の味、ぶれない美味しさの理由のひとつです。
そのほかにも「ハンバーグとエビフライの盛り合わせ」(スープ付1242円)など、ハンバーグメニューは各種有。ライス162円。食事をするとドリンク162円。
営業時間は午前10時〜午後8時(LO)。無休。
●美原1-7-1 メガ・ドン・キホーテ 函館店2階
Tel:45-1978
60年間変わらぬ老舗の味…
まるきん
昭和29年創業の焼きそば専門店『まるきん』は60年間、味も作り方も変わらない焼きそばがたくさんの函館っ子から愛され続けている老舗。
特に人気を集めているのは「肉入り」(610円)と「いか入り」(580円)、「肉玉入り」(660円)といったところ。格安の「並盛」(430円)や、ボリュームたっぷりの「肉大」(660円)も昔ながらの味わい。また、130円でいかをトッピングできる。昔ながらのファンが足を運ぶほか、さまざまな情報誌等で紹介されていることから若い世代からも幅広く支持されている1軒。薄めの味の1皿にソースとこしょうを加えて自分好みの味でいただくスタイルも昔と変わらず…。
営業時間は午前11時30分〜午後7時。毎週水曜日定休。駐車場有。
●松風町10-11
Tel:22-7616
子供の頃からのファンが多い逸品!
サン・マリノ
花園町の住宅街にある『サン・マリノ』は、昭和46年創業の洋食レストラン。子供の頃に食べたあの味を求めて来店する人も少なくありません。
中でも、30年以上前に登場した「アメリカン・ショルダーステーキ」(ライス&コーヒー付、1404円)は、30〜50代の人にとっては思い出の味として愛され続けているメニュー。
創業当時から継ぎ足しして使用しているデミグラスソースに生クリームを加えて仕上げた独特のソースと、鉄板の上の熱々のステーキが絶妙なこの逸品、懐かしい人はもちろん、初めての人も、ぜひ味わってみてはいかがですか。
営業時間は正午〜午後2時15分、午後5時〜午後9時。毎週木曜日定休。駐車場有。
●花園町21-10
Tel:53-6433
お得なランチと香り豊かなコーヒーを…
珈琲焙煎工房 函館美鈴大門店
『函館美鈴大門店』のオープンはなんと昭和20年代。長年、函館駅前の繁華街のオアシスとして数多くの市民から愛されてきました。大門での買い物の際、家族やお友達同士、カップルで利用したという人も多いはず。そんな函館っ子の思い出が詰まった店内では、ハムトーストやピラフなどのメインメニューに、深みとコクのあるちょっとリッチなブレンドコーヒー(紅茶やオレンジジュースなども有)と、コーヒーの風味を楽しめるミニソフトが付いて税込500円とお得な「日替わりランチ」(正午〜午後2時)が好評。もちろん、自慢のコーヒーも楽しめ、ティータイムには、ケーキとコーヒーの組み合わせもあります。
営業時間は午前10時〜午後7時(焙煎受付は午後6時迄)。
●松風町7-1
Tel:23-7676
函館のとんかつ1番店
とんき大門店
函館でとんかつといえば創業43年のこちらです。『とんき』のカツは「胡麻すり」からスタート。ふんわり漂う良い香りが食欲をそそります。胡麻は、すり鉢に直接自家製ソースを入れて胡麻風味ソースにしても、カツに直接ふりかけてもOK。準備万端になったところで、お店のオススメは「海老フライ・ヒレカツ定食」(ごはん、お新香、味噌汁付1300円)。こんがりきつね色に仕上がるヒレカツは、外はさっくり中はジューシーな仕上がり、海老フライもプリプリ感とほんのりした海老の甘みが両立する、「海老フライ好き」が唸る出来で、ともに老舗店らしさを感じさせる味わいです。五稜郭支店と追分支店もぜひ。
営業時間は午前11時~午後10時。無休。
●松風町5-13
Tel:22-3998
「今日はカレー!」という日の王道
元祖インドカレー小いけ
どこか食欲をそそる特徴的な黄色い外観。函館でカレーといえば、いの一番で出てくるのが『元祖インドカレー小いけ』です。ルゥの見た目はスタンダードないわゆるライスカレー的な色。そこから立ち上る香りはスパイシーで、口に入れるとインパクトのある辛さと、旨味が広がります。そして、カツもまた特徴的。あえて薄めの肉を使い細切りにすることで、歯切れのよい食感と満足できる食べ応えを演出しています。付け合せには定番の福神漬けに、あまり見慣れない紅しょうが。キレのある辛さのカレーと紅しょうがという取り合わせはかなりのもの。懐かしの一品をぜひ。
営業時間は午前11時〜午後3時30分(火曜日は午後2時30分まで)。無休。
●宝来町22-4
Tel:23-2034
メニューが豊富なスパゲッティ専門店
スパゲッティハウス パスタリア
昭和57年にオープンした『パスタリア』は、小路に建つ可愛らしい一軒家のスパゲッティ専門店。調理風景が見えるオープンキッチンと、120種類ほどもある豊富なメニューが特徴的で、幅広い層から支持されています。同店のスパゲッティは食べごたえのある1・9ミリの太麺で、1人前120グラムとボリュームも満点。定番のほか春は菜の花や道南産のアスパラを使ったもの、夏は冷製など季節限定の味も人気があります。今なら「菜の花とキノコのスパゲッティ」(=写真上、1296円)や、「ベーコンと玉子と菜の花のスパゲッティ」(1350円)などがおすすめ。
営業時間は午前11時30分~午後9時。毎週水曜日、毎月第2火曜日定休。駐車場有。
●本町7-20
Tel:56-2260
元祖カレーラーメンといえばココ!
ラーメン 満龍 深堀店
「カレーラーメン」と聞けば真っ先に思い浮かぶという人も多いのでは…。『満龍』の創業は札幌。函館では昭和46年に開業し、大門、本町、湯川でも営業していました。「自分のお気に入りはこの店のこのメニュー」と決まっていた人もいるのでは。現在は函館市民会館そばにある店舗で、3代目が昔ながらの味を守っています。写真上は「みそカレー」(680円)。麺と具が隠れるほどスープをたっぷり注いでいるのが同店のスタイル。最近ではアレンジメニューの「ヘルシー豆乳みそカレーラーメン」(780円)なども人気上昇中。毎週木曜日はラーメン500円のサービスデー。
営業時間は午前11時30分~午後10時(LO/午後9時45分)毎週火曜日定休。駐車場7台。
●深堀町31-54
Tel:56-8055