函館の初詣にオススメの神社
2006-12-26 vol.363
函館初詣ガイド!運気をあげるための開運グッズ・習慣
函館護国神社の境内に今年5月、「なでふくろう」と呼ばれる御影石の置き物がお目見えした。「頭をなでると頭がよくなる」「目をなでると目がよくなる」など、観光客から評判の縁起物だ。ふくろうは昔から不苦労、学問の神様、見通しが利くなど、縁起物として慕われており、また、ギリシャ神話の中で知恵の神の象徴とされていることから、ヨーロッパでは知恵と賢明のシンボルとなっている。
新年まであとわずか…。新たな年がよい1年であるようにと、ちょっと縁起をかつぎたくなる時期である。「開運」とはいうまでもなく、運が開け、幸運に向かうことの意味。では、そもそも「運」とは何なのだろう? 辞書には【人知でははかり知れない身の上の成り行き。めぐりあわせ】と記されている。
函館護国神社宮司・真崎不二彦さんが好きだという古典落語の中に「大工調べ」というのがあり、その枕の一節に「長生きしようたって、寿命というものがある。体に悪いからタバコをよして酒をやめたら太ってしまい、自動車にぶつかって死んでしまっちゃつまんないねえ」とある。嫌煙、分煙志向がますます強くなっている我が国だが、だからといっていつまでも健康的に生きてゆける保証はどこにもない。真崎宮司は新聞紙上に寄せたエッセイの中で「人生いかに生きたかが重要で、寿命の長短ではない」と書き綴っている。
縁起をかつげば必ずしも運が開けるものではないが、お参りをしたり縁起物を手に入れたりする深層心理には、人生を「いかに生きるか」「いかに生きたいか」を自身の心中に問い質すような意味あいもあるのではないだろうか。そうした思いが強くなり、日々の行動もより意識的になれば、もしかしたら“人知でははかり知れない”はずの成り行きとめぐりあうチャンスが増えるのかも知れない。2007年がと
初詣ガイド
初詣はもともと、大晦日の夜から元日の朝にかけて氏神の社に蘢る「年籠り」という習慣がそのルーツで、やがて「年蘢り」は大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」に分かれ、「元日詣」が初詣の原形になった。寺社へ参拝をした後、お守りや破魔矢、熊手などを買い絵馬に願い事を書いて、1年がよい年であるよう祈る。また、境内で甘酒やお神酒を飲むと厄除けになるといわれている。
函館八幡宮
函館山の麓の『函館八幡宮』は初詣客が最も多く、元旦の午前0時の除夜祭の後、新年1番の号鼓に合わせて初詣客が参拝します。元旦限定モノでは、縁起物付きの「幸福みくじ」の中に24金の打出の小づちの引換券が入っているものが20本あるとのこと。何とも豪華! 今年も函館八幡宮行きの無料初詣電車が大晦日から元旦に運転されます。谷地頭グランド、住吉グランド、谷地頭温泉駐車場が12月31日と元旦の臨時駐車場になります。
●谷地頭町2-5
Tel::22-3636
亀田八幡宮
家族連れはもちろん、若者同士の初詣客も非常に多い『亀田八幡宮』。駐車場は300台ほど駐車できる大きな境内の中。混み合いますが、寒い時期にはありがたい市内中心部に位置する大きな神社です。
12月31日の午後10時から除夜祭が、元旦午前0時に歳旦(さいたん)祭が行われ、午前3時までのピーク時には、実に1万人ほどの初詣客が押し寄せる賑わいです。
●八幡町3-2
Tel::41-5467
湯倉神社
湯川地区の温泉街の守り神のとして静かに佇む『湯倉神社』。幹線道路が交差し、交通量も多い場所ですが、石段を登って境内に入ると大木に囲まれて厳かです。
初詣はおよそ1万人の人出。湯倉神社行きの無料初詣電車が大晦日から元旦まで運転されます。さらに、無料の初詣バスも3コース各4便運行。付近の北海道銀行や北洋銀行の駐車場、同湯の川支所向かいの広場が臨時駐車となります。
●湯川2-28-1
Tel::57-8282
函館護国神社
高田屋嘉兵衛の銅像がある汐見坂(護国神社坂)を登った場所にある『函館護国神社』。12月31日の午後11時30分から除夜祭が行われます。もともとは戊辰戦争、函館戦争時の新政府軍の死者をまつるために建てられたもの。ひっそりと穏やかな空気が流れ、市街や大森浜を望む眺めが魅力です。心落ち着く静かな初詣が希望の人にぴったり。ロープウェイの麓駅に近く、縁結びのご利益がある神社として有名です。
●青柳町9-23
Tel::23-0950
干支の置物
占い専科21
お正月の祝いは年の初めに年神様がそれぞれの家を訪れ、幸運を授けてくれるという信仰にもとづいています。門松は年神さまを迎えるための依り代(神霊の宿る場所)とされ、干支の置物は年神さまを鎮座させることで1年間無病息災を守ってもらう風習として室町時代から根づいてきました。その後、正月の祝い以外にも縁起物として「恵比寿大黒天」「布袋尊」「白蛇」「福助」などが飾られるようになり、現在の風水グッズの元となっています。年の初めにその年の干支のものを飾ると1年の運気が良い方に開運し、悪運や厄難から守護してくれるとされています。古くから猪は、山野を真一文字に駆ける勇猛果敢な動物として、また家族愛の強い動物として親しまれ、その勇ましく逞しい姿にあやかり飛躍の年であるよう念じ、飾り鎮座させて下さい。なお、『占い専科21』では、鋳物の干支の置物を好評発売中です(1260円~・飾り台付)。
●梁川町18-20
Tel::55-1031
幸運を呼ぶパワーストーンで開運!!
石ころ館箱館
幸運を呼ぶ「お守り石」で2007年は開運! 市内末広町・金森洋物館内にある『石ころ館箱館』では、身につけると幸せになれるといわれている誕生石をはじめ、健康、出会い、金運、恋愛、仕事など各種のパワーストーンが人気を集めています。石は約200種類で1個210円~。専用のポーチ(105円~)に入れて持ち歩いてもいいし、ブレスレットやペンダントなどにしてもOK。お洒落小物としてのアイテムがそろっているほか、手作りコーナーも併設されているので、自分の誕生日や夢や希望、お洒落感覚に合わせて自分だけの1品を作り上げることもできます(ブレスレットで1000円くらい~)。複数の石を混ぜると石同士がケンカするという説もありますが、実際にはそのようなことはなく、あくまで個人の考え方であるとのこと。それでも気になる場合は、パワーを中和する力を持つといわれる透明な水晶を一緒に入れるといいそうです。ほかには、人工的に磁気を入れた石のアクセサリーもあり、体内の新陳代謝をよくしてくれるということで、こちらも健康を気遣う人に人気。
●末広町13-9 金森洋物館内
Tel::22-5966
夢かなう
神社のお守り
函館護国神社で揃うお守り
交通安全、縁結び、商売繁盛、健康祈願など…、市内青柳町の『函館護国神社』には夢かなう開運お守りがズラリ。最近は携帯電話などに付けられるストラップタイプのものが人気で、彩りも実にさまざま。また、全国的に注目されている「ふくろうのお守り」も有名で、“不苦労”“福朗”と、「苦労がないように、福がきますように…」と願いを込める。そのほか、神社ならではの絵馬もオススメで、お馴染みの干支の絵馬をはじめ、最近では願い事の内容が他人に見えないよう配慮されたタイプのものもあり注目されそう。ちなみに、「お守りを複数持つと神様同士がケンカして…」という俗説があるが、同神社では「根拠のある説ではないと思います。神無月には神様が集まるというくらいだからケンカなどしないのでは…」とのこと。お守りは500円~1000円と各種。
ツキを呼ぶ魔法の言葉
「ありがとう」「感謝します」「ついている」。この3つの魔法の言葉で新しい年に幸運を呼び込みましょう。
工学博士の五日市剛さんがイスラエル旅行で出会った不思議なおばあさんから教わった人生を変えるコツが、この魔法の言葉です。苦しい時こそありがとう、辛い時こそ感謝の言葉を忘れないこと、そして自分はついていると言葉にすることで自分が変わり、周りの人が変わり、その人を取り巻く状況が好転するといいます。
誰もが1度は口にしたことのある聞き慣れた言葉で、来年のあなたの運勢を良い方向に運びましょう。「心の持ち方を変えるために言葉の使い方が大事。言葉をプラスに変えるだけで心が変化し、ツキはやがてやってきます」と話す五日市剛さん。『ツキを呼ぶ魔法の言葉』という小冊子に詳しい内容が書いてあります。
初日の出を見る
元旦には早起きして初日の出を見に行きましょう。1年のはじまりを告げる初日の出には晴れがましさと清々しさがあります。1年のはじめの太陽の光を浴びて、2007年への思いを新たにしましょう。
函館市内近郊で最も早く初日の出が見られるのは恵山岬灯台公園です。JR函館駅から国道278号線を戸井方面に向かい、道道椴法華港線を走り「ホテル恵風」の向かいにあります。展望台もあり、太平洋から登るご来光を望む絶好のビューポイント。国道278号線沿いの戸井エリアにある「武井の島展望台」や「日浦岬灯台」からも初日の出が見られます。住吉漁港から大森町の浜辺にかけても初日の出のポイント。日の出の時刻は海上保安庁のホームページで確認してからどうぞ。冬道は路面凍結のおそれがあるので注意して下さい(写真は東山からの初日の出。撮影/飛塚優さん)。
煤払い
煤払いは、1年の汚れを落とす暮れの大掃除の日として定着していますが、江戸時代には宮中や武家で12月13日の正月始め(正月の準備を始める日)に行われていました。正月を迎えるための事始めであることから、単なる大掃除ではなく年神様を迎えるための宗教的行事のひとつでした。それが次第に庶民の習慣の中にも取り入れられていったようです。
昔の家では、囲炉裏やかまどから出たススが天井や屋根裏に溜まって真黒くなったもの。それを払うとともに、その年降りかかった災いを祓うという意味もありました。江戸の大きな商家では、使用人総出で煤払いを行い、来合わせた人を誰彼かまわず胴上げするという変わった習慣があったとか。煤払いの後は酒やごちそうが振る舞われ、一種の忘年会といった趣もあったようです。