青いぽすと

おせち料理レシピ

2005-12-23 vol.339

おせち料理手作りレシピ完全版!意外と簡単な伝統の味

お正月といえば、おせち料理。新しい年を迎える心意気が重箱の中にぎっしり詰まった我が国伝統のおせち料理は、その土地柄や時代とともに様々な変化を遂げてきましたが、支度の大変さや、食生活の変化などから、最近は“おせち料理離れ”も顕著といわれています。しかし、時代は変わっても、新しい年のはじまりに家族がそろってごちそうを食べながら、新たな1年が良い年であることを願う心に変わりはないはず…。大事なことは日本人が昔から思い描いてきた“おせち料理にこめた気持ち”ではないでしょうか。年の瀬の慌ただしさの中に煮物の香りを感じた、懐かしい日々を思い出しましょう。

【年末特集】屠蘇の祝肴・おせち料理の嗜み

おせち料理の由来

おせち料理は、いうまでもなくお正月に食べるごちそうですが、その由来は1月1日、1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日といった節日の宮中の宴で神に供えた「お節供(おせちく)」の料理です。やがて宮中のしきたりが庶民に伝わり、お正月のごちそうだけが「おせち料理」となりました。黒豆や紅白なます、栗きんとんといった、現在でもよく見られるポピュラーなおせち料理は、江戸時代の後半頃から登場したといわれています。

おせち料理の意味

お正月に食べるおせち料理には、神に供えた供物を家族で分かち合って食べることで、無病息災と子孫繁栄を願い祈るという意味があります。江戸時代の庶民は、そうした願いを、食べ物の形や名前の語呂合わせに託して、重箱に詰めました。一例を紹介しましょう。

おせち料理は三段重

おせち料理の詰め方は、地域によって実に様々ですが、一般的には三段重で、一の重には口取りや祝肴といった華やかなものを、二の重には酢の物を、三の重には煮物を詰めます。
おせち料理のルーツを探ると、実は五段重がもともとのスタイルで、一の重は祝肴、二の重には酢の物、三の重は焼き物、与(四)の重が煮物、五の重は控えの重というのが基本形だったようです。

おせち料理を作り置きする理由

おせち料理は、何かと慌ただしい年末のうちに作り置きしておきますが、これは、お正月で年神様が家にいらっしゃる間には煮炊きはしないということと、お正月に女性を休養させるため、という理由からきているものです。

おせち料理の現在…

おせち料理は、地域性や時代によって変化しています。
食材が豊富になってきた江戸時代の後半に、庶民が洒落た語呂合わせなどで完成させた伝統的なおせち料理も素晴らしい食文化ですが、昨今の食文化の中では、特に若い世代からの「味付けが合わない」「肉料理が少ない」などといった意見により“現代風”のおせち料理へと変化している傾向にあります。
たとえ形は変わっても、おせち料理を食べる上で最も大切なことは、「家族がそろって同じごちそうを食べ、新しい年の健康を願う」という気持ちを忘れないことなのではないでしょうか——。
今回、本紙ではおせち料理の伝統に着目した上で、現代風の美味しいおせち料理作りを提案しました。忙しい年末ですが、家族の思いと新年を迎える心意気を、重箱の中に詰め込んでみてはいかがでしょう。

【完全レシピ紹介】伝統を受け継ぎ、味は斬新…青いぽすと流おせち料理

ミートローフ

材料

作り方

  1. 豚ひき肉とみじん切りした野菜、パン粉、卵をボウルに入れて塩・コショウし、粘りが出るまでよく混ぜ、2等分して棒状にまとめる。
  2. 熱したフライパンにサラダ油をひき、①を中火で表面を転がしながら焼き色をつけて、水3/4カップ(分量外)を加えて蓋をして蒸し焼きにし、冷ましてから切る。

海老の奉書焼き

材料

老化を防ぎ、強壮効果のある海老で、来年も元気に!

作り方

  1. 海老の頭を残して殻をとり塩・コショウして、シュウマイの皮で巻く。
  2. フライパンを熱して、サラダ油を入れ、海老の両面を焼く。

海老の赤い色は、おせちを華やかにします。シュウマイの皮の歯応えを楽しんで!

福袋

材料

栄養価の高いチーズと、消化を助けるシソは絶妙のコンビ。

作り方

  1. ギョウザの皮に半分に切った大葉とチー ズをのせて巻き、中身が出ないように水をつけてしっかりとめて弱火で揚げる。

福袋の中身は「アスパラとハム」でスナック菓子風に、「リンゴとクルミ」でデザート風に…と自由自在に楽しんで!

スイートおさつ

材料

ビタミンC豊富なサツマイモは、貧血や冷え性にも効果的。

作り方

  1. サツマイモを1/2カップの水でやわらかくなるまで煮る。
  2. 皮をむいて生クリーム、砂糖を加えてよく混ぜ、レーズンを加える。
  3. ラップを広げ、①を丸めて置き、上を絞って形をととのえてラップをはずす。

五目うま煮

材料

作り方

  1. 干シイタケはぬるま湯でもどす。鶏肉は一口大に切る。野菜は大きさを揃えて切る。
  2. 炊飯器に材料とシイタケのもどし汁、調味料、袋に入れたかつおぶしを入れてスイッチを入れる。
  3. 重箱に詰めて、上に飾り切りしたかまぼこと三つ葉を飾る。

初日ロール

材料

大根に含まれる消化酵素が疲れた胃腸にやさしく働きます。

作り方

  1. 大根をうす切りにして軽く塩をふり、しんなりしたら水気をとる。
  2. 大根にひと回り小さく切ったスモークサーモンを置きくるくる巻いて、湯通した三つ葉を結ぶ。

お好みで甘酢またはドレッシングに漬けてもOK。

錦卵(にしきたまご)

材料

卵は完全栄養食品で消化もよく、黄色が食欲をそそります。

作り方

  1. 卵は10分ほどゆでて殻をむき白身と黄身に分ける。
  2. 黄身はつぶして砂糖と塩を加えよく混ぜ、1センチ角に粗く刻んだ白身を加えて棒状にまとめる。
  3. キッチンペーパーに包み、さらにラップをふわっとかけて電子レンジに2分かける。冷めてから1センチに切る。

春サラダ

材料

作り方

  1. 野菜は水洗いをして水気をとる。レタスは 食べよい大きさに手でちぎり、キュウリはうす切り。ラディッシュは飾り切りする。
  2. 重箱にレタス、キュウリ、ラディッシュを 飾り、細く切ったシュウマイの皮をカリッと揚げたものをのせ、ドレッシングを器に入れて添える。

豆豆(まめまめ)サラダ

材料

コレステロールを下げる大豆でヘルシーに!

作り方

  1. タマネギ、赤ピーマン、キュウリを大豆の大きさに合わせて切る。
  2. ドレッシングを合わせてつける。

大豆とタマネギにドレッシングをかけ、洋風サラダでさっぱりと!

おせち料理の嗜み【屠蘇の祝肴】 青いぽすと Vol.339