【最近、よく眠れていますか?】美容と健康のための快眠生活
今回はズバリ、「眠り」というものに着目し、人間の眠りのメカニズムや快眠のための環境作り、快眠グッズ、さらには、夢とは何なのかという点にスポットをあててみました。寝つきが悪くて夜中に何度も目が覚めてしまう人や、朝早く目覚めてしまってその後は眠れないという人はもちろん、自分ではぐっすり眠っているつもりなのに、何だか目覚めが悪かったり、体調がよくなかったりする人も、この機会にぜひ、正しい快眠についての知識を深めてみてはいかがでしょうか。
眠りの科学
監修/五稜郭メンタルクリニック 多田直人先生
眠りはなぜ必要か?
睡眠は大脳と体を休ませる大切な時間です。十分睡眠がとれなければ大脳が休まらず疲れが残り、うまく頭が働きませんし、体の疲れも取れません。睡眠中も脳の一部は起きていて、呼吸などの生命維持機能や、記憶を定着させる作業などを行っているので、ただ眠ればいいのではなく、しっかりと眠り質のよい睡眠を取らなければなりません。いい睡眠がとれなければ寝起きは疲れているもの。目覚めがスッキリしていれば、それがいい睡眠ということです。睡眠時間の目安は7〜8時間です。
眠りのメカニズム
人間は、眠りはじめてから1時間を前後して最も深い眠りに入り、しばらくすると浅い眠りに戻り、再び深くなるという睡眠サイクルをひと晩に4〜5回繰り返していることが、脳波の測定で分かっています(グラフ参照)。睡眠を大きく2つに分類すると、最も浅い睡眠が「レム睡眠」といって、脳は起きている状態で、閉じたまぶたの下で眼球がすばやく動きますが、体は眠っています。寝返りが多くなったりします。深い睡眠は「ノンレム睡眠」といって4段階の深さに分けられます。体温は低くなり、大脳の活動が低下しますが、ホルモンの分泌や免疫機能の働きは活発になり、新しい細胞が誕生して体の再生が行われます。このような睡眠サイクルは1回約90分で、それを4〜5回繰り返して、7〜8時間後に目が覚めるということになります。
快眠ポイント
(1) 快眠のポイントはまず、ゆとりを持つこと、ゆとりのある毎日を過ごすことです。寝る前にやることや睡眠自体に注目しがちですが、まずは日中の過ごし方や寝ていない時間の過ごし方が大切です。不安、緊張、興奮が日中にあれば、寝る前にそれらを忘れて、ぐっすり眠れるということはできないものです。ですから、そんな時は気持ちの切り替えを…。ストレスや仕事の心配などがあっても「まあ、いいか…」と切り替えること。また、眠らなくては、と強く考えすぎると眠れなくなるので、「眠れないなら仕方ない…」と肩の力を抜くという切り替えも必要です。切り替え上手を心がけて!
(2) 労働災害や交通事故の多くは睡眠不足が原因で起きていることが報告されています。短時間の昼寝、仮眠をとって寝不足を解消するのもいいでしょう。眠る前にリラックスするように、お風呂に入ったり、灯り、音(音楽)、香り、温度、寝具など、寝る環境への工夫もありますね。要は自分が寝やすいと思えるものがベスト。刺激の強く興奮するものは避けて…。また、寝る前にお酒を睡眠薬代わりに口にするのはやめましょう。依存度も高く、質のいい睡眠になるとはいえません。眠りに不安を感じる時は医師への相談をおすすめします。話すだけでもにいい方向に向かうこともあり、不眠の原因にさかのぼって薬などの対応もしてくれます。不眠がうつ病やほかの病気の一症状として表れていることもあるので、心療内科、精神科、神経内科などで専門的なアドバイスを受けた方がいい場合もあります。
睡眠と環境
《寝具》
敷き布団
良い敷き布団の第1条件は体に心地よいもの。素材としては、綿が睡眠中に出る汗をよく吸収し、フィット感もいい物です。1枚敷くよりも薄めの布団を2枚敷き、肌につく方は綿布団にし、下には羊毛布団や整体マット、低反発マットなどを敷くと寝心地が快適で身体的にも良いようです。上に敷く方は、綿にブラックシリカを入れた布団もあり、このような布団を取り入れることもおすすめ。綿布団は日光に干すと水分がとれて綿が再生し、寝心地が良いだけでなく衛生的でもあり、さらに吸収した太陽のエネルギーが体に良い働きをします。
掛け布団
羽毛が軽くて好まれますが、適度な重さがある方が安心感が生まれて安眠できます。すでに羽毛ふとんを使用している場合は、肌にあたる部分だけでも木綿または正絹にするといいでしょう。
枕
自分の体にあった枕が1番ですが、サイズを限定するよりも調節できる物がおすすめ。頭を置いた時、後頭部5、肩口3、首2の割合で3点に圧力がかかる枕が理想的です。
体の状態は一定ではないので、その都度、調節できるものがよいでしょう。また、枕は固めの物と柔らかめの物と、2つを用意し、体の状態に合わせて変えると良いでしょう。
枕もやはり感触のよいものが、心地よい眠りの大切な要素です。
取材協力/タジマ寝具
●柏木町2-25
Tel:51-1944
《アロマセラピー》
植物の香りは、人を安眠に導く力があります。精油やフローラルウォーターを使って心地よい眠りを演出しましょう。
- 精油をコットンに2〜3滴たらし、枕元におきます。
- アロマポットに水を入れ、精油を5〜6滴落とし ます。アロマポットはコンセント式とロウソク式がありますが、お好みでどうぞ(コンセント式のアロマランプは水を入れる必要はありません)。
- アロマトリートメントを受けると不眠解消につな がります。気持ちを落ち着かせるアロマなどを 使ったトリートメントが安眠を誘います。
- 洗濯のすすぎの時にリネンウォーターを約20ミリリットル加えます。乾いた後、かすかに香りがするようになります(リネンウォーターの作り方はラベンダー、ローズなど好みのフローラルウォーターを水道水で3倍に薄めてできあがり)。
※精油には敏感肌、高血圧、妊娠中に使えないものがありますので、注意が必要です。
取材協力/アロマサロン&スクールmiyu
●市内本町22-27
Tel:52-0017
《入浴》
- アロマオイルを5滴ほど、浴槽に入れよく混ぜる。
- バスソルトにアロマオイルを入れよく混ぜて、浴槽に入れる。
- お風呂の温度は、体への負担が少ないぬるめのお湯にし、ゆっくり入るのがベスト。体温がゆっく り上昇し、緊張が解けて心身がリラックスして眠りやすくなります。
- シャワーもぬるめの湯が快眠にいいようです。シャワーにはマッサージ効果もあります。ただし、体が冷えやすいので素早く服を着用しましょう。
- ラベンダーやカモミール、セージなどのハーブを木綿の袋に入れて浴槽に浮かします。
《就寝前のリラックス法》
- 子供なら絵本などの読みきかせが効果的。大人でも自分の好きな本や詩集を読むと気持ちが鎮静化する効果があります。
- 軽いストレッチ体操をします。過度にやり過ぎないよう注意。かえって眠れなくなります。
- 《照明》
- 一般的に就寝の際の部屋の照明は20〜30ルクスがいいとされています。これは、おぼろげに物が見える状態です。間接照明として好みのスタンドやフットライトを置いて、ほのかな灯りで安心して眠りましょう。ただし、これも好みがあるので、真っ暗が落ち着くという人はそれでもいいのではないでしょうか。
《音楽》
戸外に騒音がある場合は、ホワイトノイズを流すと効果があるといわれています。ホワイトノイズとは、エアコンや換気扇の音のことで、それがなければ似た音を録音して流すといいでしょう。ホワイトノイズに近い波の音や風の音、雨の音などのCDも市販されているので、それを利用してもいいでしょう。
《温度》
人間が快適と感じる温度は25度前後ですが、個人差も多く、21〜30度の幅があります。一般的に、室温が寝ている人の快適温度より低いと目をさます回数が増え、目覚めている時間が長くなります。逆に室温が上がると、寝返りを打つ回数が増え、目覚める回数も増えて眠りが断続的なります。室内をできるだけ快適温度にすることが大切です。
これでアナタも究極の快眠!
花園十字街の交差点から日吉町方面に向かって少し坂を上ったところにある『はなじり整骨院』隣接の『セラピールーム』の究極のリラクゼーションマシーン「アルファ21」が、癒しの世界と深い眠りへと導いてくれます。「アルファ21」には美容、健康、減量、緊張緩和など8つのコースがありますが、今回のオススメは「スリープコース」(熟睡)。カプセルに入り、アルファ波が出るゴーグルをつけると脳がリラックス。ヘッドホーンからは、海や草原の風など自然のゆったりとしたサウンドが流れストレスを解消。さらに、アロマの香りで心身ともにリラックス。また、寝心地の良い温度とバイブレーションが深い眠りへと導いてゆきます。
不眠症や寝不足の人、時差ボケの時などに最適で、短時間で数倍の仮眠効果が得られるのが特徴。深いリラクゼーション状態に導いてくれる「リラックスコース」も、ストレスやイライラなどで不眠気味の人に効果大。筆者も体験しましたが、短時間とは思えないすっきりとした目覚めを体験。これは、各コースそれぞれの目的に合わせたマッサージ、温熱、芳香、音楽、脳波誘導の相乗効果によって高い効果を発揮しているからなのだとか。ぐっすり眠って疲れを取りたい人は1度体験してみてはいかが。料金は1回25分で600円、6回分回数券3000円。スリムコースのみ40分2000円、6回分回数券10000円。受付時間は平日が午前8時30分〜正午、午後2時〜午後9時(火・木曜日は午後7時まで)。土曜日は午前8時30分〜正午、午後2時〜午後5時。祝日は午前8時30分〜正午。毎週日曜日休診。駐車場有。
●日吉町3-42-20
Tel:56-3810
夢の話
夢って何?
人間は1度眠りに就くと、およそ90分毎に夢を見て、その後に深く眠ってまた夢を見る、という具合にひと晩5〜6回ほど繰り返します。そのうち、夢の中身が記憶に残るのは、夢の途中で目が覚めた時と、眠りの浅い時間が長い朝方に見た夢だけ。残りの多くの夢は記憶からなくなります。人間は日常の怖い体験や日頃のストレスなどをいつまでも覚えておかないために、脳の中で夢として1度映像化して整理し、その中で不要な記憶を消去しています。つまり夢は、過去の記憶を整理して消すために見るということですね。ですから、悪夢を見たからといって、必ずしも悪いことが起こる前触れなどということはないので、変に解釈して思い悩むことはありません。
予知夢は本当?
夢が現実となるという話があります。いわゆる正夢ですね。それに似た話で、初めての経験なのに、以前にも同じことを経験したような気がする…という「デジャブー」というものもあります。人間には予知能力があるとか、人間は生まれ変わっているとか、逆に、単なる記憶の錯覚であるという説もありますが、夢が人間の意識と密接な関係を持っていると考えると、例えばとても想像力豊かな人が自分の未来像を思い描き、それが夢に出てくるという可能性はないとはいえません。人間の能力には、まだまだ未知の部分が多いわけですから、夢の内容が未来とつながっているということも、もしかしたらいえるのかも知れませんね…。
夢占いっていうのがあるけれど?
夢は本人の意識と密接な関係を持っているものですから、心理学の分野などでは、その人が見た夢の内容が、その人の心の状態と関係しているという考えがあります。夢占いや夢診断といった類いのものも、そういった考え方からきているものといえるでしょう。