函館市若松町の施設
2003-10-31 vol.287
函館駅前若松町の特色・地元民も利用する人気施設
大門——。JR函館駅前周辺・若松町界隈を函館っ子はそう呼ぶ…。ひと昔前、デパートが主催する催し物に子供達ははしゃぎ、若者達はとびきりのオシャレをしてウインドウショッピングを楽しんだ。やがて夜のとばりが降りる頃には、社用族がこぞって繁華街に繰り出し、難しいビジネスの後の心地よい1杯を酌み交わした。音羽通…、柳小路…、なんて美しい響きなのだろう。
【若松町界隈 ベスト10】青いぽすと地域活性化応援企画 第10回記念特集
昨今、JR函館駅前地区の活性化が強く望まれている。勘違いしたくないのは、新しい施設が整備され、画期的なイベントなどが催されれば活性化が実現できるのではないということ。この界隈が華やかなりし頃に思い描いた夢や喜び、愉しみといったものをいま1度思い起こし、この界隈に愛着を持ち、足を運んで界隈の店などを利用することが最も大切なのではないだろうか…。
本紙恒例の地域活性化応援企画の記念すべき第10回目は、JR函館駅を中心とした若松町界隈にスポットを当てた。本紙が“応援企画”と題するにはおこがましいほど、この界隈には歴史や文化があり、魅力的な場所が幾つも点在している。
今回もまた、ベストテンの順位はあくまで参考。紙面の都合により紹介できなかった場所がまだまだあるということを加筆しておきたい。
※JR函館駅のリニューアルを筆頭に新しい店や若手起業家、そして古くからこの界隈に店を開いている人達の努力とアイデアで、駅前周辺のイメージは徐々に若返りをみせ、お洒落な街並みが形成されつつある。
JR函館駅
函館駅のはじまりは明治35年。当時は市内海岸町にありました。明治37年、2代目新設の時に現在の市内若松町に移転。その後、2度にわたって建て直し、今年6月に5代目『JR函館駅』がリニューアルオープンしました。駅舎1階にはミニコンビニエンスストア、お土産店、カフェ、ベーカリー、ブックショップ。2階には、函館山を眺望するレストラン、カレーショップ、シーフードレストラン、各種イベントに利用できる多目的フリースペースなどが併設。大きく生まれ変わりました。また、バリアフリー設計で乗車口まで階段がなく、スムーズに移動できるようになったのもうれしい点です。ガラス面を多く使用し、駅舎中央部に円筒系形のロトンダを配置するなど、光に恵まれた快適な空間であることをモットーとしています。旅の玄関口としてだけではなく、市民の憩いの場として利用できるようになったJR函館駅へ足を運んでみませんか。
●若松町12-13
函館市青函連絡船記念館摩周丸
明治41年から昭和63年までの80年間、函館〜青森間を就航していた青函連絡船。この間に延べ約1億6千万人の旅客と2億5千万トンの貨物を輸送しました。青函連絡船は北海道民にとっては、本州とを結ぶ大切な交通手段でした。そのかつての雄姿を現在に伝えてくれるのが、函館港に係留されている『青函連絡船記念館摩周丸』なのです。船内には、青函連絡船の歩みや船のしくみ、歴代連絡船のミニチュア、歴史パネル、記念切符コレクションなどが展示され、青函連絡船の歴史はもとより、函館の成り立ちや繁栄も知ることができます。船乗り達が必ず覚えなければならかったロープさばきの技術の実地指導のコーナーもあり、人気を集めています。開館時間は4月〜10月が午前8時30分〜午後6時。11月〜3月は午前9時〜午後5時。入館料は一般個人500円、団体(20人以上)400円、児童・生徒は個人250円、団体200円。駐車場は市営「桟橋駐車場」。
●若松町12番地先
Tel:27-2500
函館市総合福祉センター(あいよる21)
函館市総合福祉センターは障害者、老人、母子、寡婦、児童に対して総合的に福祉サービスを行うことを目的に作られた複合的な機能を持つ建物。平成6年の開館以来、多くの市民に親しまれている。公募で命名された『あいよる21』というニックネームは、21世紀に向けて福祉の精神である「愛」が集う場所、という意味。1階の障害者福祉センターには相談室、機能回復訓練室などがあり、地域共同作業所として運営される喫茶室がある。2階の老人福祉センターには健康相談室のほか、生きがいや社会参加、相互交流のためのカラオケ、囲碁などの設備などがあり、介護相談センターには相談室、介護浴室、介護用品展示コーナーなどがある。3階は母子福祉センター、福祉情報センター、ボランティア相談コーナー、ファミリーサポートセンター。4階は児童センターとおもちゃライブラリー。5階は、各種催しやスポーツに利用できる多目的ホールとなっている。会議室、多目的ホールは空いている場合のみ一般にも有料で貸し出しする。休館日は毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)と年末年始。
●若松町33-6
Tel:22-6262
函館駅前交番
函館駅前交番は昭和23年に開設されて以来、北の玄関口・函館の安全を守ってきました。場所柄、他県から訪れる人の地理案内や困り事相談を受けることも多いほか、かつては函館一の繁華街である大門地区の交番として、様々な事件の解決にあたってきました。現在もこの界隈は、早朝から往来するJR利用者や、夜の繁華街を行き交う人などがあり、24時間体制で対応が要求されます。また、他県ナンバーの車による交通事故も他地域よりも多いため、様々な事件や事故への対応で、最近は出動の要請が増加傾向にあるそうです。交番では常時2人の警察官がいますが、パトロール中のこともあり、その時のために交番設置の電話で本署と連絡ができるようになっています。日中はOB職員が常駐し、人員配置を十分にしてトラブルに早急に対応しています。また、駅前再開発に伴って駅前交番は現在、改築の準備に入り、従前の場所から駅寄りに移転。平成17年には新しい交番が北洋銀行向いに誕生する予定です。
セントラルフィットネスクラブ330函館
プールからスタジオ、ジム、スカッシュ、カルチャーまで、多彩なメニューが魅力の「セントラルフィットネスクラブ330函館』は、函館駅前に位置する会員制スポーツクラブ。週100本以上の豊富な無料レッスンがそろってっている点や、幼児から高齢者まで数々のプログラムが組まれているのが魅力です。サウナやジャグジーのあるプールでの、水中エアロビクスや格闘技系のアクアアタック。マシンの充実したジムでの、その人に合ったトレーニングメニュー。スタジオでのエアロビクスやバランスを鍛えるコアボーディングなど、楽しく充実したスポーツライフが満喫できると好評です。料金は利用時間や年齢、目的に合わせて色々選べるのも特徴。ほかに、2か月集中ダイエットコースやダイビングもあり、ジャズダンス、フラダンス、子供の空手などのカルチャー教室も開催中。随時見学自由。駐車場有。
●若松町6-3 フィットネスホテル330函館2F
Tel:23-2121
フィットネスホテル330函館『いちばん』
ダイナミックな眺望で気分も上々! フィットネスホテル330函館10階の『展望居酒屋いちばん』は、家族連れや主婦などに人気のスカイラウンジバイキングと、ボリュームたっぷりの本格料理をリーズナブルに楽しめる宴会メニューが大好評の居酒屋。午前11時30分〜午後2時30分のバイキングは大人880円、小学生以下500円(各税別)、3歳以下無料で約18品が食べ放題。座敷も開放しているので、ランチタイムをゆったり過ごしたい人にぜひ、おすすめしたい。午後5時30分〜午後10時30分の夜の
営業は、安さとボリュームがウケてビジネスマンに超人気。炭火にこだわった串焼きをはじめ、静岡産の高級生わさびでいただく刺身やそばなど、安くてもひとつひとつのメニューにこだわりがあり、さらに宴会メニューは、飲み放題付1人3000円〜(4人以上)というウレシイ安さが圧巻。これからの宴会シーズンに向けて、旬の味覚を詰め込んだ魅力たっぷりの鍋メニューをずらりラインナップしてゆくそうなので、幹事サンは要チェックですゾ。
●若松町6-3
Tel:23-0330
ドトールコーヒー
WAKOビル1階に5月2日にオープンした『ドトールコーヒー』は、世界14ヶ国の産地から厳選された豆を輸入し自家焙煎した新鮮なコーヒーを提供しています。全国1000店舗を誇るこの店の魅力は、コーヒー1杯180円という低価格と豊富なサンドイッチメニュー。こんがりローストチキンとゆで卵、レタスをはさんだヘルシーな「ベーグルサンド」(240円=写真)はオススメの1品。オレンジ3個をそのまま絞った「フレッシュオレンジジュース」(Mサイズ400円)や、コーヒーとジャーマンドッグがセットになった「モーニングセット」(300円=午前10時まで)も人気がある。そのほか、ミルクレープやチーズケーキなどのデザートメニューも豊富。すべてのメニューはテイクアウトでき、テレフォンオーダーもOK。
営業時間は午前7時〜午後9時(土・日曜日、祝日は午前8時〜)。年中無休。
●若松町20-1 WAKOビル1F
Tel:23-1151
函館ハーバービューホテル『エステラード』
夜のハーバーを眺めながらカクテルを——。函館ハーバービューホテル13階『エステラード』は、この界隈ではダントツの高さに位置するスカイバー。窓の外に広がるダイナミックな夜景を眺めながら、チーフバーテンダーの川端礼仁さんが作る定評のカクテルが楽しめる心地よいスポットだ。自慢のカクテルは、1杯700円から豊富にそろっており、人気は「ソルティドッグ」(1000円)、「ドライマティーニ」(800円)など。ウォッカをベースに、パインジュースがほどよい甘さを引き立てるオリジナルカクテル「エステラードスペシャル」(700円)も見逃せない逸品。そのほか、旬の果実などを使って季節のイメージを出す季節限定のオリジナルカクテルには川端チーフの遊び心がたっぷり。チャージは500円。ウイスキー1ショットはシングル650円〜。飲み放題プランも2000円からあるので、これからの時期は宴会の二次会にもぜひオススメ。カウンター10席、4人掛けテーブル3卓、ボックスに25人。
営業は午後6時〜深夜1時(ラストオーダー0時30分)。
●若松町14-10
Tel:27-8236(直通)
甘太郎
創業昭和33年に東京からスタートした『甘太郎』は、当時まだ珍しかったおやきのフランチャイズ店でした。創業以来45年間、今も変わらない味は、庶民のおやつとして函館市民に愛されています。小豆あん・白あんに、近年クリーム・ごまあんが加わって、どれも80円という買いやすい値段も人気の秘密。豆の味が生きている小豆あん、上品な甘さの白あん、若い人に人気のクリーム、ヘルシーなごまあんとそれぞれの美味しさがあります。薄い皮に甘いあんがたっぷり入ったボリュームいっぱいの甘太郎をひと口食べると、何ともいえないなつかしさが口の中に広がります。店内で食べる人のために縁台も用意されており、お茶とお水がサービスされます。函館駅を利用する人が昼食代わりに立ち寄ることも多いそう。店は駅前再開発に伴い、駅から海岸町に向かって60m程進んだ場所に移転。
営業時間は午前9時30分〜午後8時。
●若松町21-15
Tel:26-5308
街頭放送
「信州信濃のそばよりも、わたしゃかさ屋のそばがいい」「大門弁慶おいなりさ〜ん」。函館っ子にとっては懐メロよりも懐かしい響き——。繁華街・若松町を語る上で街頭放送は欠かせない。函館市内で街頭放送を提供している『有限会社函館時事放声社』の設立は昭和23年。街頭放送を通じ、戦後まもなくから今日まで、繁華街の活気を盛り上げてきた。企業や商店のコマーシャルだけでなく、以前は迷子の案内や火災の情報など、街角のコミュニティとして市民に親しまれてきたという。コマーシャル放送は10秒10回で1日1000円〜。「料金の安さと親しみやすさから、長年利用して下さるスポンサーも多い」とは森田雅樹代表取締役。1日の放送回数は多い場合で40回程度。20年以上も同じ内容が使われることがあるというインパクトの強いナレーションは社内の放送室で作られる。現在も続いている放送の中で最も古いものは、昭和20年代に作られた十字街の眼鏡店「有泉堂」のコマーシャル。全編紹介するので、分かる人はぜひ口ずさんでみて——。♪おしゃれなメガネこんにちは〜、メガネはやっぱり有泉堂。有泉堂のメガネで頭もすっきり心も軽く、メガネの似合う素敵なあなたに〜。メガネはやっぱり有泉堂〜♪
●本町8-20
Tel:55-1030